なぜDTMで作曲するのか?


作曲とは単純に、メロディを作ることです。 例えば昔の童謡みたいにメロディに歌詞を乗せていわゆるアカペラで歌うみたいなものが基本です。しかし、昨今作曲とは、伴奏やアレンジ(編曲)付きで総合的に曲全体を指しているものだとの認識に変わっています。


つまり、伴奏やアレンジを盛り込まないと作曲とは言えないということです。メロディー楽器であるギターやピアノでその小節や拍ごとに和音(コード)をかぶせて全体の響きのなかにメロディを作っていかなければなりません。DTMでは、伴奏、アレンジを踏まえた曲作りを可能にします。

それでは、どうやって作っていくのかをわかりやすく説明いたしましょう。

DTM初心者が作曲する方法①

 

どんな曲にするのか全体像を設定しよう

まず、曲を作る前に、どんな曲を作るのか全体像を考えます。ここで大事なのは、目標にしている曲を設定します。その曲は、
・アップテンポかバラードか
・楽しい感じか悲しい感じか
・歌ものなら歌詞が多いのか少ないのか
・拍子(4/4、3/4、6/8 etc…いわゆる3拍子とか4拍子)はどうか
ざっくりこれくらいは分析しましょう。

歌詞先メロ先かコード先か

歌詞先メロ先かは、どちらでも構いません。歌詞先なら通常通り歌詞から作っていけば良いのです。メロディが出来ているのなら、そこに歌詞を当てはめればいいのです。また、コード進行を先に作ってしまう作曲家も多いです。

これは、コード進行にメロディーをのせてそして最後に歌詞を当てはめるやり方です。この方法で初心者が作曲する場合には、どこかで使われているコード進行をマネして、そのコード進行からメロディーの流れを作ると言う方法もあります。

使われているコード進行を使おう

ここでコードを理解しましょう、とか野暮な事は言いません。初心者がコードを勉強するのはとても時間がかかります。ここでは、実際に使われているコード進行がどういう構成になっているのかがわかる方法をご紹介します。

U-FRET(ユーフレット)https://www.ufret.jp/

曲ごとのコード進行が分かります。ギターやピアノ、ウクレレ。簡単なコード進行なので完成度は50~70%といったところでしょうか。

mysoundプレーヤー(ヤマハのアプリ)

スマホをお持ちの方なら無料でダウンロードできます。iTunesでミュージックを入れている人ならダウンロードインストールした時点でこのプレイヤーに自動的に音楽が取り込まれます。曲を選んで右下の「コード」と言うボタンを押すと、勝手にコードを解析します。


ギター、ピアノ、ウクレレ、五線譜がでてきます。こちらも完成度は50~70%といったところでしょうか。完全では無いですが、初心者には随分と参考になると思います。

キーをC(Am)に変えてみる(移調)

まず知っておくべきなのが、CとAmが同類という事。つまり、明るい曲(メジャー)ならC、暗い曲(マイナー)ならAm。音楽の理論家には怒られそうですけど笑。なぜ、C調に変えるかというと、白鍵盤でほとんど成り立つのでC調で作ってから移調するなりどうにでもできますから。


例えば、米津玄師の「Lemon」で見てみましょう。
ユーフレットでは、
|G#m F# | E B | E B | Ddim D# |

| |は1小節で2拍づつコードが付けられています。
この曲のキーは、G#mだということが分かります。雰囲気とかでわかるようになります。4小節目最後のD#も根拠の一つです。メジャー(楽しい感じ)ならCに、悲しい感じならAmにキーをあげればいいのです。

↑の表を見てもらいたいのですがG#mをAmに持っていくには、1こ上げればいいですね。つまり、
| G#m F# | E B | E B | Ddim D# |
        ↓    ↓    ↓    ↓
| Am G | F C | F C | D#dim E |
こうなります。納得した方、5割、分からない方5割でしょう。
C調に直した時に正解かどうか確かめるための方法は、使われているコード達はこうなるはずです。
C Dm Em F G Am Bm E
この基本のコードに7とか9とか付いてますが、この時点ではそんなに重要ではありません。
このコード達が多くでたら、C調にうまく移調できたと思ってください。

どんな曲にするのか設定したところで、次回で実際にDAWを使って説明したいと思います。